T 校内研究
平成23年度研究テーマ
「一人一人の思いを読み取り、自己実現を目指す授業づくり
              〜ICFの理念に基づいた取り組み〜」

(1)研究の経過
(2)研究の目的
(3)今年度の研究概要
(4)1学期の実践について
(5)先進校との意見交換会について

(1)研究の経過

 本校では昨年度より、上記テーマのもと、特別支援学校におけるICFの理念を踏まえた取り組みを、「目標(ニーズ)に向かう本人の実行・努力により自己実現を目指すための支援」と捉え、研究に取り組んでいる。
この研究に取り組むことにより、日々の授業において、本人の「願い」や「思い」を目標や活動内容の設定に繋げ、よりよい授業・支援・評価の在り方について探っていきたいと考えている。
 事例研究対象である子どもたちの「願い」や「思い」を聴き取り(読み取り)、その内容を指導のきっかけにして活動性の向上を図りながら、個々の目標に向けた実践を重ねている。  
 実践にあたっては、結果の評価だけではなく、活動の中での子どもの内面の変化に目を向け、評価し、次の目標・実践へ繋げていくことを目指している。
 今年度は、さらにICFの理念に基づく取り組みについて職員全体が学び、指導や支援に対する共通理解を図るとともに、色々な課題の整理を行い、今後の研究対象者の拡大へと繋げていく予定である。


(2)研究の目的

@ 児童生徒一人一人が、社会生活の色々な場面において、自分で考え、選択し、決定し、活動に取り組めるようになることを目指す(自己認識・自己決定・自己実現)。
A そのために、子どもの「願い」や「思い」を聴き取ったり、読み取ったりしていく。そして、普段の授業や学校生活の中で、教師や寄宿舎指導員がどのような関わり方や支援をすればよいのかを検討し、実践していく。
B @の目的を目指すために、Aをどう評価するか、また児童生徒の内面の変化をどのように捉え評価していくかについて検討し、次の目標設定・実践に繋げていく。


(3)今年度の研究概要

@各学部・寄宿舎で、それぞれ2名〜数名程度対象者を選び、事例研究を行う。
A学部・寄宿舎毎に研究会をもち、事例研究対象者の「願い」や「思い」について共通理解を図り、それをきっかけにした授業・活動実践に取り組む。また自分自身で自己認識を更新していけるような振り返りの方法・評価の在り方について検討していく。
Bスーパーバイザーによる指導助言を受け、特別支援学校におけるICFの教育への活用について検討していく。
CICFを研究テーマにしている先進校との意見交換会を行い、その結果を本校の研究実践に活かしていく。


(4)1学期の実践について

@1学期末現在、全校で17名の児童生徒を事例対象者に選び、取り組むことになった。
A子どもたちの「願い」や「思い」の聴き取り、実践に取り組む授業・活動場面は各グループにより設定されており、月1回の研究会で実践や評価等について検討を行った。


(5)先進校との意見交換会について

@8月22日(月)に、金沢大学附属特別支援学校から3名の教諭を招き、意見交換会を行った。
A 最初に、全体会で、金大附属の研究概要および高等部の実践事例をお聞きした後、学部毎の意見交換会を行った。
B ICFの理念をふまえて授業や活動をどのように展開していくかという具体的な内容について、質疑応答をしたり、アドバイスをいただいたりした。


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